推理小説(1)
今日もらったお題は「犯人はトオルン」です。で、なにを書けというのか。
ということで、推理小説を書くことにしました。
内容については、数回に分けて皆さんに推理を楽しんで頂きたいと思います。
ちなみに、犯人はトオルンではありません。
っていうか、犯人が最初っから分かってたらダメですよね。
むしろ、トオルンは主人公ということでいきたいと思います。
、というわけで、さっそく書いていきたいと思います。
「ぶ、部長!大丈夫ですか!」
「しっかりしてください」
いったいなにが起きたというのだ。私がいつものように休日出勤をしにくると、
部長が無残な姿でブラインドに吊られているではないか。
「とりあえずだ誰か!誰か救急車を呼ぶんだ!」
はい、と大きな声を上げ、救急車を呼んだ。
事はいつのまにか警察沙汰になり、部長の下で休日出勤させられていた4名の仲間たちが
犯人として疑われることになった。もちろん、自分もだ。
今日は給料も出ないと聞き、みんな帰りたがっている。
「さて、わしがこの事件を担当することになった山本や。
さっそくやが、この中に一人≪犯人≫がおるっちゅうことやな?」
太い声だ、背筋が凍るとはこのことか。
「大山部長はだいたい昨日の夜21時ごろに殺害されたと分かった。
じゃあ端っこのお前から、昨日なにしてたか言うてみ」
部長は大山という苗字だったらしい。初めて知った。
最初に疑われたのは俺の親友、ダニエルだ。
「はい、昨日はノー残業デーだったので、17時には自宅に帰りました。
疲れてそのあとは寝てましたよ」
「はぁ~?おまえダニエルとかいう名前の癖に日本語うまいなぁ~?
ホンマあやしいな、あとで家族にも聞き込みするで」
疑うのも無理はない。しかしダニエルはものすごく日本語がうまいだけなのだ。
どうか犯人にはしないでくれ、と心の奥で願った。
「次はお前か、昨日何しとったんや」
次は大学のころから一緒だった金子が疑われた。
「あっ、僕は自分の仕事が終わってなかったので、21時まではトオルンさんと一緒に
残業してました」
「はぁ~?ノー残業デーやなかったんかぁ~?さっそく食い違ってるで!!!
お前犯人やろ!!」
「いえ、僕も残業してました」
自分はすかさず警察に追い打ちをかけにいった。自分も残業していたんだから、
自分のアリバイも証明しないといけない、そう思ったのだ。
「・・・ほう」
威勢のよかった山本警官の口が止まった。少しは聞いたようだ。
「ぼ、僕も一緒に残業してました」
自分の右隣から声が上がったのは、最後の同僚、金田一だった。
きのう一緒に資料を作っていたし、これで全員のアリバイが証明されたと思った。
そのときだ。
「・・・まさか、お前ら三人、グルでこいつ吊ったんやないやろな?」
警官の圧倒的な発想力の前になすすべのない俺たち!!!!!
ひとりだけなぜか一番アリバイなさそうなのに疑われないダニエル!!!!
そして黙認されるノー残業デーの裏の世界!!!!!
俺たちに、未来はあるのか!?!?!?
・・・・・・次回、≪もうひとりのダニエル≫
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