「次元が違う」とは

「テスト満点とった」「すげえ、俺とは次元が違うな」


このやり取りを学生時代に体験した方は多いのではないでしょうか?

ここでいう「次元が違う」は「ケタ違い」「月とすっぽん」などと似ており、

非常に自分とかけ離れていることを意味していますが、これらの言葉が複数あるということは、使い分けが必要だということです。


今回は、「次元が違う」をまず定義することから初めて見ましょう。

0次元を考えます。点ですね。0次元の世界に住んでいる人の座標を考えますと、

ある点1ケ所に定まります。ここをk点としましょう。

1次元を考えます。線ですね。1次元の世界に住んでいる人の座標を考えますと、

線ですのでいっぱいあります。つまり、「すくなくとも一か所以上、0次元の人には

認知できない座標が存在する」ということです。まさに次元が違います。


次は集合で考えてみましょう。

1次元の世界に住んでいる人が住める座標の全帯集合をUと置きます。

2次元の世界に住んでいる人が住める座標の全帯集合をU'と置きます。

それでは、この2次元の世界のはるか彼方に、寺田君の家があるとしましょう。

その座標を[0,0]とします。寺田君の家の物理的バンド(体積や面積、長さのこと)は

十分無視できるとし、寺田君の家の下と右と前後は亜空間と考えます。左と上しかないわけです。

1次元の人は、この寺田君の家が見えており、寺田君の家と同じ座標から、好きなだけ右に

住むことができます。

2次元の人は、この寺田君の家が見えており、寺田君の家と同じ座標から、好きなだけ右に

さらに好きなだけ上に住むことができます

ここで、2次元の人は、上に進まなければ1次元の人と全く同じ場所に住むことは可能です。しかし、1次元の人は、上に進めないので2次元の人と全く同じ場所に住むことは無理です。

ここで、U≦U'が成り立ちました。1次元の人には想定できない住み方を知っている2次元の人は、1次元の人とは次元が違うようです。


音楽で考えてみましょう。リコーダーだけを持っている山本くんと

リコーダーとピアノを持っている山口くんがいます。

山本くんが出せる音の全体集合をS、

山口くんが出せる音の全体集合をS'としましょう

山本くんは、リコーダーで再現できる任意の音を出力できます。

山口くんは、リコーダーとピアノで再現できる任意の音を合成して出力できます。

ここで、山本くんは、山口くんが出力した音を再現できませんが、

山口くんは、ピアノを演奏しなければ、山本くんと同じ音を出力できます。

こここで、U≦U'が成り立ちました。山口くんは、山本くんとは

できる事象の次元が違うようです。


世の中にはこんなものでは表しきれない次元が山ほど存在します。

自分を鍛え上げて次元を突破する人もおり、まさに次違行為(じいこうい)と言えるでしょう。

勘違いしやすい例を挙げておきます。


テスト・・・【A君とB君で学力がA≧Bのとき、B君が超適当に回答した場合、

       たとえ記述であっても一字一句完璧に合っている可能性は

       0%とは断定できないので次元は同じ】

音ゲー・・・【A君とB君でスコアがA≧Bのとき、B君は仮に超適当に叩いて

       たまたま全部PERFECTで取れることもあるので次元は同じ】

※空気抵抗などにより物理的に手が届くことが不可能であってもそれは

 B君が下手だからという理由ではないのでもちろん次元は同じ

将棋・・・・【A君とB君で実力がA≧Bのとき、B君は仮に超適当に指して

       A君が投了に追い込まれる場合も存在するので次元は同じ】

握力測定・・【A君とB君で握力がA≧Bのとき、B君がどれだけ頑張っても

       測定器が故障しないと勝てないので次元が違う】

身長・・・・【A君とB君で身長がA≧Bのとき、B君がどれだけ頑張っても

       B君がすさまじい重力波を浴びて一時的に身長が伸びないと

       勝てないので次元が違う】

※着地点を考慮しない場合は地震や足元にたまたま活火山がある場合も可

イカサマ・・・【イカサマをしている方をA君、していない方をB君とすると、

       そのイカサマの全通りを調べてA君が勝つ場合、

       B君にのみ「自分が勝つ」という事象が見えているので

       次元が違う。この場合、B君のほうが高次元である。

色・・・・・【PC上で再現できる色と人が認知できる色の数は違うので

       次元は違う。人と人であっても、赤という色が赤く見えているかどうかは

       神様にしかわからないので人同士もあくまで全射なだけ、

       次元は異なっている場合もある。】

※単射ならば同じ次元、単射でないならば少なくとも同次元ではない



みなさんも「次元が違う」と「桁違い」を使い分けましょう。

自分にもできそうなら「桁違い」、自分にはどうがんばっても無理そうなら「次元が違う」

完璧ではありませんが、とりあえずこのくらいの使い分けができれば十分だと思います。

めざせ、にほんごマスター!


それではまた!




※このお話はフィクションです。もしかしたら合ってるかもしれませんが、

特に後半は信用しないでください。








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