シナジーを、忘れるな・・・・
以前にブログで紹介したように、シャドウバースをやめてからというもの、シャドウバースに似たゲームを自力で作ってプレイしておりました。というのも、だいたいこういうカードゲームでは「特異効果」というものが存在し、ゲームを破壊してしまうため、あまり好きではなかったので、それなら自力で作ろう、ということで、似たゲームを作っていたわけです。
そして、前回のブログでは「効果をランダムに組み合わせると、すさまじいシナジーが誕生するため、絶対にやってはいけない」というところまで議論しました。
しかしながら、最近始まったファイアーエムブレムヒーローズ(FEH)にて、なんとこの量子カードゲームのシステムが・・・ランダム生成の敵キャラクターに実装されてしまっていたのです・・・・僕がブログでつぶやいてから、わずか3ヶ月で、発想を思いっきり実行に移されてしまいました。
ランダムの範囲は5つのステータスに加えて、スキルにまで及びます。
ブログで書いたことをパクったとか、アイデアを勝手につかったとか、そういうのを批判するつもりはありません。このくらいのアイデアなら、かなり頭の回る人であれば思いつく可能性はありますし、むしろ、僕のブログを見てこのアイデアを実行に移してくれた人がいたとすれば、僕はとても嬉しいです。
しかしながら、やはり僕の危惧していた「恐ろしい組み合わせ」は、やはりこのゲーム上にも存在していました。
例えば、「アーマー+切り返し+遠距離反撃」です。まずアーマーというのはHPや守備力が高く簡単には倒せないので、魔防の低さを利用して魔法で遠距離攻撃をしたり、というプレイが求められます。しかしながら、魔法攻撃とは言っても一撃で倒せるわけではありません。アーマーは速さが低いので、2回連続で魔法を打って、初めて倒せる、そういう敵です。しかし、魔法攻撃をしようとすると、スキル「遠距離反撃」があるため、打たれ弱いはずの魔術師に対してアーマーが反撃してきます。この時点で凶悪です。しかし、魔術師の中にはこのアーマーの一撃を耐えるユニットもおり、なんとか一撃であれば耐えることもできるのですが、スキル「切り返し」は反撃時に速さに関わらず追撃をするスキルです。アーマーはもともと攻撃力も高いのでここまでされると絶望的です。早さがさらに低く、攻撃力のさらに高い組み合わせだと、手の打ちようがありません。
以前までのファイアーエムブレムでは、「手斧」などの間接攻撃を用いてくるアーマーがいましたが、ふつうの斧よりは威力が低く設定されていました。ファイアーエムブレムifになってからはデメリットが付けられるようにもなり、基本的にアーマーが物理で間接攻撃をするのは良くないとされてきていましたが、今回はスキルによるデメリット一切なしの反撃で、恐ろしさがよくわかると思います。
また、「勇者の槍+剣殺し+疾風迅雷」もなかなかです。勇者系武器は2回攻撃ができるかわりに、速さが落ちる、というデメリットがありますが、スキル「剣殺し」は速さに関わらず剣士相手に追撃(4回攻撃)ができる、というものです。ここまでならまだ許せるのですが、スキル「疾風迅雷」がこれに拍車を掛けます。「疾風迅雷」は攻撃後にもう一度動ける、という強力なスキルで、代わりに「5回戦闘しないとスキルが発動しない」というデメリットがあります。
しかしながら、勇者の槍+剣殺しの時点で4回攻撃ができ、敵からの反撃1回を含めて5回、なんと疾風迅雷のスキルが一瞬で発動できてしまいます。疾風迅雷のスキル発動判定は戦闘終了直後なので、スキルゲージがひとつもたまっていない状況から最強のスキルを使われてしまう、という恐ろしい状況が、どんなに速さの高いユニットが相手でも出来てしまいます。速さが高い組み合わせの相手であれば、剣以外の相手にもこの恐ろしい状況が起こる可能性さえあります。
このように、シナジーに対してしっかりとした対策を取らないと、乱数次第では強力な敵ユニットが誕生してしまい、危険です。まだ敵ユニットのみであるため良いのですが、今後、「スキル引き継ぎ」というシステムが導入されるらしく、このファイアーエムブレムヒーローズにこれからいったいどれほどの危険性が生まれるのかと、すこしびくびくしています。幸い、このゲームでは武器能力が被らないようになっており、勇者系武器は威力が小さいなどの考慮に加えて、ファルシオンで4回攻撃、というような恐ろしいことは起きないのがよく考えられているところです。
一応、量子カードゲームを推進していこうと思っていた時期がある身として、もしこのシナジーに対策が練られ、このゲームがうまくいったなら、私はとても嬉しいですし、願わくば、もっと発展してほしいと思っています。
私はただ、そうなることを、願うばかりです。
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