本当に知りたいことは?

Aくんは5000兆円を払い、リンゴを可算無限個買いました。それに対して、Bくんは黒魔術を使い、みかんを1個生成しました。どっちの果物に価値があるでしょう?

僕ですか?パイナップルが食べたいです。

では次の例で考えてみましょう、同じ薬が100個あり、99個は地球に、1個は月に置いてあります。

では、どっちの星においてあるほうが価値があるでしょうか?

もちろんみなさん地球に住んでいますから、月になんて用事はありませんね。

野球の試合を考えてみましょう。3試合終了時点で30-2(10-1,10-0,10-1)というぼろ負け・・・4試合目で3-2という試合結果が得られた時、私たちにとって3点と2点のどっちに価値があるでしょうか?

僕は野球を知らないのでどうでもいいです。


このように、価値というのは必要となる人たちにとって初めて定義されるもので、量が多いからとかたった一つしかないからとかいう理由で価値を設ける必要はありません(価値がなくても大事にする必要はあります(例:少数派意見の尊重))。わたしたちはあからさまに「みんなが言っているから重要なことなんだ」というようなものを信じ切っていますが、、自分がその大衆の中に含まれていない例があれば(大衆が興味をもつあるxに対して興味がない、など)重要視する必要はありません。

大衆を装って人を引きずり込む例はこの世界に腐るほどあり、そして腐っています。しかしながら、この大衆効果に我々ではなくコンピュータがいつの間にか騙されてしまうケースが非常に多いです。その例が、「検索」です。

例えばあるワード「ABCD」を検索したとしましょう。一つのサイトからは「ABCD」というワードが10回出てきましたが、別のあるサイトからは「ABCD」というワードが30回出てきました。この場合、私たちは「あっ、30回でた方のサイトなら、調べたい情報が載っているかもしれない」と思ってしまうわけです。コンピューターはこのように動き、検索欄では後者のサイトが上位に出ます。

次に、あるワードの組「ABCD   EFG HIJ」を検索したとしましょう。一つのサイトからは「ABCD」というワードが8回、「EFG」「HIJ」というワードが7回ずつ出てきましたが、別のあるサイトからは「ABCD」というワードが3回、「EFG」「HIJ」というワードが50回出てきました。この場合、私たちは前者の方が多彩な情報が入っていそうだな、と思うわけです。このあたりから検索制御というのは難しくなってきます。


文字列で言われても分かりにくいでしょうので、実際の単語に置き換えて考えてみましょう。

貴方が「安い 黒 サングラス」と検索したとしましょう。一つのサイトからは「安い」「黒」というワードが4回、「サングラス」というワードが7回出てきました。もう一つのサイトからは、「サングラス」「黒」というワードが1回ずつ、「安い」というワードが50回出てきました。あなたは人間ですので、この文章から「一番重要な検索ワードはサングラスだ」と分かるかもしれませんが・・・?


・・・そうです、どれが重要なワードかなんて、コンピューターには微塵も分からないのです・・・


現在、世界中では多くのサイトが立ちあげられていて、どの情報が必要でどれが不要なのかをすばやく見つけなければならない時代が来ています。検索は、これを可能にするために日々進化しています。たとえば、「安い」でヒットしたサイトが114514件、「サングラス」でヒットしたサイトが334件なら、明らかに「サングラス」というワードのほうが重要なんだな、ということを知ることもできます。こうやって、検索はどんどんその精度を高めて、情報の少ない(あるいは知りたいことが少ない)サイトをかわすようになっています。もはや時代は、ネットワーク戦争です。しかしながら・・・検索技術はまだ不完全で、広告と他サイトのまとめしか載ってないようなものもあれば、もうリンクしか貼ってないような無味乾燥なサイトを開いてサイト主に利益を上げてしまうコンピューター以下の人間どもである私たちは、


今まさに、彼らに反撃しなければならないのです。

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