みんなが間違える「推移律」



推移律って知ってますか?実はみなさんが日常でよくやっている現象の一つなんです。

それも、間違った使い方をするととんでもない矛盾を引き起こすこともできるすごい物

使い方には注意していきたいところです。

今日は、そんなとてつもなく難しい推移律について、凡例を交えながら

ゆっくりと説明していきます。


《例1》

A子「C子って●●なところあるよね~」

B郎「そうそう、でも●●な人って□□らしいよ」

二人「・・・ってことは、C子って□□じゃん!」


これが、推移律の基本です。「AならばB、BならばC、このときAならばC」という、

ごく一般的な推移律です。こんなの、とても簡単だと思うでしょう?

しかしながら、間違える人がとっても多いんです。


《間違い例1》

A子「イチローって人間なんだって~」

俺「そうそう、でも俺も人間なんだよね・・・ってことは、

   俺ってイチローじゃん!


ダメです。こんなんマジで論理破綻です。こんなふざけた論理が成り立って

しまいますと、「∀人間=イチロー」が成り立ってしまいます。


この論理破綻が起きた原因について探っていきましょう。

まず、イチローをA、人間をB、俺をCと置いてみてください。


イチローって人間なんだって          AってBなんだって

そうそう、でも俺も人間なんだよね・・・    CもBなんだよね

ってことは、俺ってイチローじゃん!」     AってCじゃん


AってBなんだって・・・・・A→B または A⊂B

CもBなんだよね・・・・・・C→B または C⊂B

AってCじゃん・・・・・・・A→C または A⊂C


図に表すと、こうなるわけです。


そう、二人が人間に属するからと言って、

その二人の関係性までも言及することは不可能なんです。


どうですか?分かって頂けましたか?

イコール「=」という演算子は、双方が一致している場合にしか使えません。

片方から片方へ、というごく一般的な論理をイコールを使って

表してはいけません。言葉のあやに騙されない、賢い知識を持ちましょう!


それではまた次回!

0コメント

  • 1000 / 1000