勝ち大会の評価方法メモ

勝ち大会の「有効点数」を作るために使った手法について,簡単にまとめておきます.


勝ち大会で使った評価は「DR法」と呼ばれている手法で,分散が一定値になるように制限する手法です.

《分散とは?》

例えば,5つの投稿作品に対する  1 2 3 4 5  と 1 1 1 1 200 という二つの評価があったとしよう.

前者より,後者のほうが分散が大きいぞ.

結局のところ,分散とは「平均点からどのくらいはなれているか」という値である.

1 2 3 4 5 の 平均値は3.それぞれの評価が3からどのくらいはなれているかを調べると

-2 -1 0 1 2となる.これを二乗する.すると,

4 1 0 1 4 となる.これを全部足す.すると10である.

このとき,分散は√10になるぞ.


勝ち大会では,この分散が√30になるように調整を行った.

エクセルにはその機能がついているため,勝ち大会のエクセルをそのまま

通常の大会のように利用することもできる.


このDR法において,以下の2つの評価はまったく同じ点数となる.

(A-1) 1 1 1 1 1 1 1 1 1 99

(A-2) 60 60 60 60 60 60 60 60 60 62


(B-1) 10 80 10 80 10 80 10 80 10 80

(B-2) 3 3 3 3 3 5 5 5 5 5


(C-1) 60 65 67 69 69 71 71 73 75 80

(C-2) 20 30 34 38 38 42 42 46 50 60


結局のところ,点数同時の間の間隔だけが重要なので,

平均点を定義する必要もないし,分散をいくつにしろとか,

最高点・最低点をいくつにすべきとか,そういうのもいらない.とっても便利な手法.


いままで失踪大会をなんどかやってきたが,今回のこの採点方法は非常に有効だと思う.

10^100のような大きな数字や0.00000019のような極端に小さい数字,

さらにはマイナスの値などが評価シートに記入されていても,問題なく通常の点数に

変換できる.平均70,分散√30の場合,その点数のバラつきは 43~97となる.9割以上の点数は60~80になるため,90や40がたくさんつくようなことはほとんどない.


もし,自分が相互評価の大会を開く予定で,この手法を採用してみたいという人がいれば,連絡をください.細かい説明や,まとめ用のExcelなどお手伝いします.

0コメント

  • 1000 / 1000