自由とは裏腹に

自由には,とても良いイメージを感じます.やはり「自由」が達成されれば,人はとても喜ぶと思います.自分がどんなことをしても一切文句を言われない・・・そう考えると,これほど望ましいことはほかにありません.

ただ同時に,自由は退屈を併せ持つと思います.なんでもできる,という状況が発生したとき,やりたいことを全てやった後に何が待っているかということです.なんでもできるのが自由ですから,なんでもやってしまうと,もうやっていないことはなくて,つまりは「新しいことがない」ということに繋がります.これが「退屈」の姿であると,僕は思います.


ただ,僕は,「自由」と「退屈」の2つの言葉で世界を語るのは,あまり好きではありません.自由の先には退屈が待っている,こう考えると,自由は良いものとは言えませんからね.


そこで,退屈でない人生を目指すため,自由でない状況を考えてみましょう.「自由でない」を簡単に言葉に表すならば,「やりたいけど,できないことがある」だと思います.制限という言葉が妥当でしょう.制限があると,私たちはこの「やりたくてもできないこと」を達成するために変更改善を考えます.変更とは,できないことを諦め、違う方法でやりたいことを実現することを言います。例えば《玄関の扉を開けることができない》のであれば,玄関以外からの脱出を試みるとか,《宇宙ではボールペンを使うことができない》ならボールペン以外の,例えば鉛筆を使うとか,そんな感じです.改善とは,できないことを可能にする別の問題に取り組むことを言います。例えば《玄関の扉を開けることができない》のであれば,玄関を開けるカギを発見するとか,《宇宙ではボールペンを使うことができない》なら宇宙でも使えるボールペンを作るとか,そんな感じです.

僕は,この「変更」と「改善」という,2つの言葉で,自由について語りたいと思っています.


だって,こう考えてみると,我々人類は,「自由でない状況を,変更と改善を駆使して,生きている」・・・そんな気が,してこないでしょうか.できないことを,様々な知恵や技術で解決する人間って,とっても自由な生き物ですよね・・・!


でも,自由って,難しいですね.この世の中って,自由だと思いますか?

こんな記事が書けるなら自由だ!なんて人も多いかもしれませんが,

守秘義務に守られた,たくさんの情報を言えずに抱えている私からすれば,

どんどん悪化していくマスコミの報道やら会社の不祥事やら・・・

変更も改善も見通しの立たないこの世界は,とても不自由で・・・・



そしていっそう,

変更や改善のやりがいがあると思います.

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