変わらなくても
その昔,僕の友達の一人が失敗した話です.高校生の時,その友達が勉強に本腰を入れるといっておりました.そして,夜に目覚ましを掛ける時間も惜しんで勉強をしまして,学校に遅刻したんですね.なんとも面白い話で,私は10回以上この話で笑いました.
そういえばこんな友達もいましたねえ,受験勉強に気合を入れるからと,夕飯も食わずに勉強して,夜になってから冷めた夕飯を食べるようになってしまった友人が,これまた受験の当日に風邪をこじらせたと.これはまあ,笑い話というよりは気の毒な話です.
テストがあるからゲームをやめたっていう奴もいましたね.ゲームの後に歯磨きをして寝るっていう習慣があったそうなんですが,ゲームをやめた瞬間寝れなくなって,歯医者と病院に何度も通うことになってしまったんだそうです.いやー面白い話ですよね,なんでゲームやめたんだお前と,聞いてやったのですが,「ゲームをやめて,その時間で勉強をしようと思った」という.
私たちが普段の生活でやっていることは,いわば「日常的なタスク」です.それがゲームであれスマホをいじることであれ,寝ることや食事となんら変わりない.そして私たちは,その日常的なタスクの流れとして,一日を理解しています.だから学校が休みになればいいのに~~と思うことはあっても,いざ休みになるとすることが見つからず,結局寝てしまったりするわけですね.ミサイルが降ってくればいいのに~~といいつつ,ミサイルが実際に降るとどうしたらいいかわかりません.
それとまったく同じ原理で,普段学校から帰宅してゲームを開く人というのは,学校から帰らなければゲームはしませんし,逆にゲームを開かないとその日の続きのタスクを思い出すことができません.宿題をやってから食事を取る人は宿題がないだけで食事を取る時間を間違えますし,寝る前に歯磨きをする人は (意図的に) 歯磨きをせずに寝ようとすると寝付けません.
このような理由から,一気に自分の生活スタイルを変えることはとても望ましくないことです.それでは,受験やコンテスト,大会などが控えていて,どうしても何かに注力しなければならないときはどうすればよいのでしょうか?
それを対処する方法の一つとして挙げられるのが,間隔調整です.例えば「寝る時間を1時間減らして運動をする」「ゲームを30分減らして宿題をする」などですね.大事なのは,「何かの次に何かをする」というリズムを忘れないようにすることです.もちろん例外はあってもいいのですが,長いこと何かに没頭したりするとこのリズムを失ってしまい,結果として未来の自分に大きな悪影響を及ぼすことがあります.新しいことも10分程度から初めて,時間を作るときも10分削るとか,そういう細かいスケールからやることが,体のリズムを保つ上でとても重要です.
思えば,ブログを書くという行為も (日常的なタスクとして存在していたころは) 日常的に書いていましたが,徐々にこの時間を短くしていくと,だんだん内容が薄くなり,何も書かなくなってしまいました.そして逆にこの日常のタスクが1週間単位のタスクとしてよみがえり,このような形で週1ペースのブログに落ち着いています.
生き物には変化が必要ですが,それを必要としているはずの私たちは最低限の規則性がなければ生きていけません.より充実した生き方のためには,規則性の中に,流れるような変化を仕込むことが重要なのです.
その流れるような変化に,私はこれから,《自由な時間》を入れようと思っています.
0コメント