初めてとギリギリ
人生は長いです.普通の人間だと60~70年くらいを歩かされますし,僕のような漆黒の契約者は10万年前後を生かされます.僕は魔歴だと今年で98022歳です.
その長い人生のなかで「成功した人」っているじゃないですか.あれ,何を以て成功ってしてるんでしょうね.やっぱ人によって成功の基準って違うと思います.「最愛の人と結婚出来たら成功」だとか,「自分の建てた会社が大企業になったら成功」とか.
いろいろ考えていくうちに,我々はポイント制で動いているんだということが分かるんです.
今日はいいことがあった・・・10pts
さっき失くし物をした・・・-5pts
テストでいい点を取った・・・25pts
ざっくり言ってこんな感じですよ.ところがどっこい承知の助,
テストで100回いい点を取ったら2500pts貯まるかっていうと,そんなことはないんです.
よく考えてください.音ゲーで97万点とかいうスコアが出て,とんでもねえ!快挙だ!ってなったとします.そんでもって,そこからあと99回連続で97万点取ったら,100倍うれしいですか?そんなこたぁないんですよ.同じ「スコア」でも,時期が違うだけでそれを享受する我々の満足度が大きく変わります.
学会でもそうです,すごい大発見がされて,世界中を驚かせたとします.その翌年に,同じ発見を別の人がしても,私たちは驚かないのです.同じ「すごい発見」でも,時期が違うだけでそれを享受する我々の満足度が大きく変わります.
この満足度の違いについては2つ存在することが知られています.それは「初達成感」と「最終達成感」です.
初達成感は,文字の通り「はじめて達成したこと」に対して高い満足度が得られる,というものです.で,それを考えて世界をもう一度見てみると,なるほどなあというところがいっぱいあるわけです.
神童とよばれた芸術家たちは,「あの年齢だから」すごいと言われていたわけです.あの若さであそこまでできる人は,まさに "初めて" だったに違いありません.もちろん技術も素晴らしいことに変わりはないのですが,年齢が年齢なので100ptsのところが10000ptsくらい入っていたんですね.年繰ってから同じことやってもウケないわけですよ.
宇宙に行った「アポロ11号」は, "初めて" 行ったからすごかったっていうだけだったんですよね.だから2度目に行ったときには,どれだけ飛行技術が発達してても"月面に着いたこと"自体があまり評価されなくなります.
これと裏腹に存在するのが,最終達成感です.
例えば,野球の試合で1回裏の時点で 5 - 4 とかになっていて,そこからずっと0点が続いてゲームが終わるのと,8回裏まで0 - 4とかで9回にいきなり5点取って 5 - 4になるのとではもはや達成感が桁違いです.
名探偵コナンの映画とかも考えてみてください.爆弾処理とかね,タイムリミットの1時間前に処理が終わるのと,あと1秒ってところで爆弾処理が終わるのとでは達成感が桁違いでしょう.そんな感じです.最初に達成したことだけじゃなくて,「ギリギリに達成したこと」が満足度を高める,これが最終達成感というやつなんです.
今年の目標を12/30くらいに達成したりとか,20歳になるまえにやろうと思っていたことを誕生日一週間前に達成したりとか,同じ達成でも強い達成感が得られるんですよね~~~なんででしょうか?
僕はもう今年98022歳なので,正直なにをやっても人生ギリギリの達成感に見舞われます.素敵です.
みなさんもこの機会に,年をとってみませんか?
0コメント