鵜呑みに するのも いいけれど
先日のことです,ひとつ下の後輩から発表に関するアドバイスを頼まれました.資料を見るとね,もちろんのことですが抜け落としがあったり誤表記があったりと,いろいろ指摘したのですが,私がトンデモな指摘をしてしまって今日は顔がネガティブになっていました.
「現状だと左の文字と矢印が見えにくいから,文字を大きくしたらいいんじゃないかな」
僕はこう言ったのですが,この文章では僕の完全な意見は伝わりませんでした.
実はその資料のその文字の隣に存在した「矢印」が,文字を大きくしたせいで余計に小さく見にくい状態になっていたようなのです.僕は完全に勘違いをしてしまいました,「文字を大きくと言えば矢印も大きくしなければならないということくらいは伝わるだろう」という甘い考えを持っていました.
僕に非があることは承知の上ですが,その前にみんなに考え直してほしいことがあります.
みなさんも,いろんな人からアドバイスをもらうと思います.もちろん,そのアドバイスが役に立たないなんてことはありませんが,中途半端に意見を反映したり,考えなしに意見を鵜呑みにすると大変なことになります.今回はまさにその例だったとも言えるのです.
物には繋がりがあります.たとえ1つが良くなっても,そのせいで他の1つがうまくいかなくなることがあります.わらしべ長者がいい例で,最初に持っていたものが藁ではなく100円玉だったら(100円玉が藁より価値があったとしても)その先で屋敷を手に入れたりはできなかったでしょう.カードゲームだってそうです,「そのカードよりこのカードの方が強いよ」と言われて,切り札になるカードをその"もっと強いカード"に変えたとしても,他のカードとの相性が悪くてダメになってしまうことだってあります.音ゲーの譜面もそうですよね,曲はクソだけど神譜面だ~って言われてる譜面に,別の神曲を当てたら,曲は良くなるけどBPMすらあってなくてひっど~い譜面になってしまいます.
何かを変えた時,それに合わせて他の物を変える必要があるのです.それは,もはやすべての世界に言えることです.宗教を変えたら食事も変えないといけませんし,起きる時間が変わったら寝る時間も変えないといけないというのは,ちょっと考えればすぐに分かります.単純になにか指摘されたとき,「ここを変えるとしたら,どこを変えなきゃいけないんだろう」とまず考えることが大切なのです."せっかくアドバイスをもらっても生かせない"という人は,案外この発想が足りていないだけかもしれません.
逆に,指摘する側の人もそれを意識しなければなりません.「これを変えたらこれも変えないといけないだろうな」ということまでしっかりと考える必要があります.案外,意見を言うのも難しいものです.もちろん,言う側と聴く側のどちらかがしっかり確認すればいいんですが・・・・できれば自分がしっかり確認しておけるとうれしいですね.
その後輩のスライドは,文字を変えた後もういちど見ればすぐに矢印が変だと分かりました.どこを合わせて変えればいいか,しっかり考えていなかったというのもあると思います.逆に自分はアドバイスする側として,もっと意見を正確に述べるべきだったと反省しています.
このようなブログを書くときにも,同じような理屈から考え事をしています.「こういう表現を使うとしたら,次の段落も同じ言葉を使わないとなあ」とか,「ここで段落を切るなら次も段落切りを入れないとなあ」とか,ですね."その考え方いいね!俺もやろう!" って割といろんな人に言ってもらえることもあるんですが・・・まあ鵜呑みにする前に考えてください.
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