3人の法則
3人.それは集団です.2人では集団ではありませんが,3人では集団です.この考えを,決して忘れないでほしい.
あなたが一人,道端で空を指さしてください.誰かがあなたを見れば,「あいつはなにをやってるんだ」と思われるでしょう.
あなたが友達と二人,道端で空を指さしてください.誰かがあなたを見れば,「あいつらはいったいなんの話をしてるんだろう」と思われるでしょう.
あなたが友達と三人,道端で空を指さしてみてください.誰かがあなたを見れば,おそらく空を見るでしょう.
これを,「3人の法則」と呼び,もっとも基本的で集団となる部分集合を持たない集団が3人であることを示す法則です.
3とは,本当に複雑な数字です.2人が話をしているのを見ると,会話だと判断してしまう脳なのですが,3人が話をしていると,自分にも関係があるのか?と思ってしまうのが人間の面白いところです.
3人というのは対人会話モデルを示すうえで非常に友好的な集合だと思います.話し手,聞き手,第三者だと考えればよいものです.そしてその第三者に関する話を話し手と聞き手で行うモデルはとても一般的です.
また,3人というのは守備力にも優れています.1人が濡れ衣を着せられた時,2人がその濡れ衣を脱がすことができるからです.
3人というのは攻撃力にも優れています.部長1人に対して部下3人が「それはおかしいと思います」と連続していうことはとても価値が大きいです.3人が同時に行くのではなく,1人は戦陣を切って批判し,2人目と3人目が同時に援護をかける,という戦術は,集団的意見を通すための立派な戦術です.
3という数字は多数決にも優れています.1人だけが望む結果は,他の2人が反対することで押し切ることができ,引き分けにもならない素敵な人数です.日本も「立法・行政・司法」の3つに分かれていますね.
ことわざにも3って多いですよね.三人寄れば文殊の知恵,三度目の正直など,3という数字が昔からある程度の指標だったことがうかがえます.実際,小学校の先生というのは,忘れ物を3回連続でしてしまった生徒に対して「なにか悩んでいることはあったりしないかい」と聞くことがあります.これは,「3回連続で忘れ物をする」というのがいかに例外的なものであるかをうまく表現しています.
3というのは,ある意味で完璧な数字です.
3人というのは,ある意味でもっとも集団的意見を通しやすいと考えられます.
同志を2人作り,必ず3人で意見するように心がけましょう.
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