P.E.E.K.A.の歩む道
※今日は「クラッシュロワイヤル」の話です。
度重なる強化で見向きもされていなかったP.E.K.K.A.ですが、「配置時間を1秒に短縮」という調整を受けて、レジェンドでも使用者が非常に増えました。しかし、このP.E.K.K.A.は、今までとは違う働きを見せています。
ゲームがリリースされた頃、P.E.K.K.A.は「1撃火力の最も高いカード」として考えられていました。
デッキのコンセプトとしては、「いかにしてペッカを通すか」ということが考えられ、ジャイアントやホグライダーのような、「多少通っても許される」というカードではなく、完璧な対応を求められました。これが、P.E.K.K.A.第1期です。「プリプリペッカ」と呼ばれる、対地上性能を異常なほどに高めたデッキが使われていました。
その後、P.E.K.K.A.はコストの割に簡単に破壊されてしまうことが知られ、ゴーレムとともにしばらくの間、姿を見せなくなりました。当時は、バーバリアンに負けていたことが原因です。P.E.K.K.A.はスーパーレアカードなので、ノーマルカードのバーバリアンに対してはレベル差で負けてしまうことも多いのですが、同格レベルのバーバリアンも倒せなかったため、簡単に負けていました。これが、P.E.K.K.A.氷河期です。
そして、P.E.K.K.A.は攻撃力が2段階に渡って強化されます。さらに、アイスウィザードの弱体化によって、中HPユニットのすべてが1撃で倒せるようになりました。いままで倒せなかった「バーバリアン」「ネクロマンサー」「アイスウィザード」に対して有利を取れるようになり、「1撃で多くのユニットを破壊できるカード」として考えられるようになりました。これが、P.E.K.K.A.第2期です。
第2期の最中には「エリートバーバリアン」が登場し、ペッカの守備面での強さを大きく認識させました。そう、この時期から、P.E.K.K.A.は攻めのカードではなく、守りのカードとして認識されはじめたのです。「ペッカホグ」という2枚アタッカーデッキが増えていたのもこれが原因だと思います。
さらに、ときを経て、3回目の強化を受けて「配置時間を1秒に短縮」という調整が入ると、その機動力により、P.E.K.K.A.の使用率は果てしなく上昇しました。この時期になると、P.E.K.K.A.は「攻撃対象が"建物"でない中で一番体力の高いカード」として考えられるようになりました。そう、着目ポイントが、攻撃力から体力に変化していったのです。
P.E.K.K.A.は完全に攻めのカードとしては機能しなくなりました。その理由として、機動力が上がったことにより、キングタワーの後ろから出して橋を渡る前にたまるエリクサーコストが1減ったことが挙げられます。さらに、ランカーが使用していた「ラヴァペッカ」の登場を考えると、体力面の強さが評価されていることはほぼ明白だと思います。ラヴァペッカはプリプリペッカよりもコストが2安く、インフェルノタワーなどの建物系をラヴァで対処できることや、総合HPがかなり高いこと、スケルトン部隊などの対地上のみでは対処されないことなど、多くのメリットがあります。
最初は攻めのカードだったP.E.K.K.A.が守りのカードに転じてしまった理由は、環境にもあります。
新登場のエリートバーバリアンや、強化されたゴーレムなど、とにかくHPの高い攻めが増えており、P.E.K.K.A.を出されるとまず対処されないことが評価されているんだと思います。その分P.E.K.K.A.はコストが重いため、片側にP.E.K.K.A.を出させて逆サイドを攻めるタイプの2枚アタッカーデッキもかなり台頭してきました。ジャイホグはその例です。明らかに、P.E.K.K.A.は環境を変えました。
新設のレトロチャレンジでは、P.E.K.K.A.の強さはとんでもないものになっています。ベビードラゴンが強化されたことにより、かつて以上に小物ユニット相手の補佐がしやすいこと、エレクトロウィザードやユーノ、メガガーゴイル、インフェルノドラゴンなど、苦手なカードが軒並み倒れていること、そして、次点最強と言われているゴーレムに対して滅法強いことなど、とにかく旧環境ではとんでもない暴れっぷりです。レトロチャレンジはペッカだけで18試合しましたが、まだ1回しか負けていません。レベル差で負けるケースが多いことなどから、大会であることも利点の一つです。
いやー新環境、P.E.K.K.A.が大活躍しているのはうれしいのですが、そういう流行り方って、ありなのかよ!というツッコミを入れたくなる環境でした。どうかP.E.K.K.A.がもう一度、攻め筋として流行ってくれないかな、と心から願っております。
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