ディリクレ関数


すごい関数を知ってしまいました。こいつは「ディリクレ関数」といって、

xが有理数ならy=1,xが無理数ならy=0を返すというとんでもない関数です。

この猛烈な縞模様、なんかもう神々しくないですか?

なんと、すごいのはこれだけじゃないんですよ。

っというわけで、今日はこのディリクレ関数のすごさについて教えていきたいと思います。


・微分とか絶対ムリ

俺もよく分かってないけど絶対無理です。

まあ無理数があったとするじゃないですか。たとえば

4.375049.......とかね。すると、こいつにいくらでも近い有利数があるわけですよ。

4.375049375049375049375049375049375049....とかね。


逆に、有理数があったとするじゃないですか。たとえば

3.37237237237237237237237237237237237.....とかね。すると、こいつに

いくらでも近い無理数があるわけですよ。

3.37237237237237237237237237237237238.....とかね。


どうやっても有理数の隣には無理数が、無理数の隣には、有理数があるんですよ。

0の隣はつねに1、1の隣は常に0、もうこれだけでかっこいい。


・式がcosで書ける

こいつは無理数を扱っているにも関わらず、なんと関数の式がcosを使って書くことができるんだそうで、まさに奇跡としかいいようがありません。その式は

こうなります。なんでこんなに短い式で書けるんだ・・・?

1:xが有理数の時、xっていうのはm/kという二つの自然数の分数形式で表せるんです。

2:そしてn!というのはn以下のすべての自然数で割れる数で、

3:「lim n⇒∞」という記号はnを無限大にするよ~という意味です。

じゃあn!πxっていくつになると思います?

2と3より、n!はどんな自然数でも割れます。つまり、xをm/kという形で表してみると、n!はkがどんなに大きくてもkで割れるので、早い話が

      n! * x = n! * m/k = (n!/k) * m = めっちゃでかい自然数 * m = めっちゃでかい自然数

になります。その調子でいくとn!x*πは"めっちゃでかい自然数×π"になるわけです。

じゃあcos(n!πx)っていくつだろう?ちょっと考えてみましょう。

cos(π) = -1,

cos(2π) = 1,

cos(3π) = -1,


cos(5π) = -1......そう、cos(めっちゃでかい自然数×π) = 「1」か「-1」なんです。

じゃあ(1か-1)^2kっていくつだろう?kはとっても大きい数のはず・・・

1^2 = 1          (-1)^2 = 1

1^4 = 1          (-1)^4 = 1

1^6 = 1          (-1)^6 = 1

1^8 = 1          (-1)^8 = 1

1^10 = 1          (-1)^10 = 1 .......そう、「1」なんです・・・・・

xが有理数なら、この式は、「1」になってしまうんです・・・・


1:xが無理数の時、xっていうのはm/kという二つの自然数の分数形式で表せません。

2:そしてn!というのは有理数で、

3:有理数×無理数は絶対に無理数になってしまいます。


まあ、早い話が

      n! * x = めっちゃでかい無理数   となるわけです。

その調子でいくとn!x*πは「めっちゃでかい無理数×π」になるわけです。

じゃあcos(n!πx)っていくつだろう?ちょっと考えてみましょう。

まず、cosxっていったら基本的に1≧cosx≧-1ですね。でも、-1になるのって

π、3π、5π・・・とかですし、1になるのも2π、4π、6πとかですから、

めっちゃでかい無理数×πっていうのは1と-1ではないということが分かりますね。

つまり、-1<cosx<1ってことです。

じゃあ(1<cosx<-1)^2kっていくつだろう?kはとっても大きい数のはず・・・

例えば0.7なら、

0.7^2 = 0.49          (-0.7)^2 = 0.49

0.7^4 = 0.25?          (-0.7)^4 = 0.25?

0.7^6 = 0.12?          (-0.7)^6 = 0.12?

0.7^8 = 0.06?          (-0.7)^8 = 0.06?

つまり、0.7^9999 = ほぼ0.......そう、「0」なんです・・・・・

えっじゃあ0.9999999とかなら?

0.9999999^2 = 0.9999998

0.9999999^20 = 0.999998

0.9999999^200 = 0.99998

0.9999999^9999 = 0.999

0.9999999^999999 =0.9

0.9999999^99999999 = 0.00005.....そう、それでも「0」なんです・・・・・

っていうか、「1」と「-1」でない時点で0になってしまうんです・・・

なんと恐ろしい関数・・・本当にcosひとつで無理数と有理数を

完璧に分けきりました。もう脱帽です。


いやあ数学の世界はすごいですね。こんな意味不明でまったく連続のかけらもない関数なのに

cosでかくことができるなんて。これだから勉強はたのしいもんですよ。

みんなも学校の勉強とかさておいて、こういう勉強をしましょう。

役に立たない知識なんてありません、「へえ」と思えばその時すでに役に立ってます。

さあ、書店へ数学の本を買いにいくのだ ! いそげ !


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