命題と状態 ~発言内容の持つ確定性~
マリオパーティ5であそんでおりました。実は、「うんまかせダービー」というゲームがありまして、コメントを比較しながら勝つマシンを予想する、という一風変わったレースゲームです。
そのなかの「ゆうしょう まちがいなし!」と「きょうも ぜっこうちょう!」というふたつのコメントをみて、このコメントの状態制圧効果について語っておりました。
考えてみてください。「ゆうしょう まちがいなし!」というのは命題なのです。
「ゆうしょう」が大きい可能性で想定されているという命題なのです。
対して、「きょうも ぜっこうちょう!」というのは状態を表しているにすぎません。
順位や他のカートとの勝敗などについては一切触れていません。
これの意味するところには、この二つの言葉は両方ともプラスのイメージを持ちながらも、評価している情報が大きく違うということが挙げられます。前者は優勝というすべての人にとって共通の理解を含む要素が含まれているのに対し、後者はそれを含まない、言ってしまえば優勝しなかった場合に責任を掛けられるような場合が少なく、ローリスクハイリターンな発言と言えるでしょう。
出来るだけ内容を確定させず、それでも相手にイメージを伝えるというこのコメント、
これは話術として覚えておくべきものなのではないでしょうか?
いわゆる、他人との比較よりも個人の感想などを述べた方が圧倒的に決定量が少なく、それでいて訴えかける効果を持っている、ということです。これはずるい!
みなさんもニュースやトレンドを見るときは伝え手の感想と確定できる情報がどの割合で述べられているか確認してみましょう。きっと、裏が見えてくることでしょう。
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