環境革命
なぜYouTubeを見るのかについて考えた時,それはYouTubeがあるからだと思った.その通りである.YouTubeがあるならば,人々はYouTubeを利用する.当然の帰結である.
では,なぜ当然なのか?
テレビがあると,テレビを見てしまう.
PCがあると,PCを開いてしまう.
ベッドがあると,横になってしまう.
ゲームがあると,起動してしまう.
どうしてそれらは,当然なのか?
それは,我々が操り人形であるという事実に他ならない.
我々は,飽きる.
飽きると,その飽きた現状を打破しようと,努力をするのが人間である.
しかし,それは努力ではなく,プログラムなのだ.
人間は,短期に解決し,短期に報酬を得るものに敏感である.
1年後に400万円もらえる仕事と,10年後に4000万円もらえる仕事があれば,
ほとんどの人が前者を選択する.
1秒で終わるTwitterのいいね機能と,10秒以上かかるリプライの送信では,
どうやってもいいねを押す方が早いし簡単なリアクションである.
Amazonのレビューを見る人は多いが,書くのは長いしやらない人も多い.
そう,人間とは,短期報酬に飢えたプログラムである.
これは,人が堕落なのではなく,あなたや私が問題児なのではなく,世界がそうなのではなく,人間がそのように作られた生き物だということに他ならない.
限られた時間の中で,自分の幸福を最大化しようという試みを持ったプログラムなのだ.
そして,人間は,コンピューターのように「しらみ潰し」に探索することはできない.
視界から入ってきた情報に完全に左右された回答を導き出すのだ.
だから,テレビがあればテレビをつけるし,PCがあればPCを開くし,TwitterをブックマークしていればTwitterを開くのだ.
それは,自分の意思ではなく,自分が環境に操られている,何よりの証拠なのだ.
そんな自分を変える一つの方法は,環境を変えること.
もちろん,TwitterやYouTubeを開いてしまうなら,それらをBlockSiteなどのシステムで禁止して仕舞えばよい.ゲーム機を起動してしまうなら,ゲーム機をとても取り出せない様な面倒で遠いところにしまえばよい.
人は,意識では環境に勝つことはできない.意識とは,儚いプログラムでしかない.意識を変えるためには,意識に影響を与えている他の要素を変えなければならないのだ.
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