1秒に10万年狂う時計

世の中には、「10万年に1秒しか狂わない時計」というのがあるそうだ。この文の表すところには、

「時計というのは狂いやすいものであるが、それでもここまで狂いにくい時計」

という意味が込められていると考えられる。

つまり・・・なにが言いたいかというと、下位互換として「1秒に10万年も狂う時計」というのが存在するのではないか、というのが今回の議論だ。


1秒に10万年狂う時計というのは、例えば西暦2000年に店で買って電池を入れて動かして店を出たころには遥か昔の「更新世」を指しているか、はたまた西暦500000年くらいを指しているかもしれない。しかし、ここには大きく誤解があるようだ。


  1. かならず10万年以上狂うのか、最高で10万年狂うのか。
  2. 常に狂う方向は同じなのか。
  3. それは何を基準に狂っているのか。


1. についてだが,10万年も狂うと言っているのだから、おそらく10万年が限界と考えた方が良いと思う。たった1年しか誤差が起こらないこともあれば、1秒で9万年狂うこともあるということだ。ここでいう「狂う」というのは、「最大でここまで誤差が発生する」ということだから,もし常に10万年狂うのであれば,それは10万年を足したり引いたりすることで容易に調整できるはずだ.

2. についてだが,つねに狂う方向が同じということはないと考えれる。誤差が生じて「しまう」のであるから、誤差の方向まで予測するのは不可能だろう。よって、毎秒±100000年の誤差である。

3. ・・・これは一番大きい内容だ。なにが言いたいかと言うと、実は年というのは秒で表せないのだ。じゃあ君に問おう、1年は何秒だ?60×60×24×・・・そう、365か366か、確定していない

年と言うのは、「変化する値」なのだ。一定の時間ではない.

そしてもう一つ、それは、

年が地球の自転にも依存している

ということだ。

地球の自転は、いずれは止まると考えられている。私たちがすごす「日」という概念も、長さは常に変化し続けているのだ。そこで考えてみてほしい。


いまの私たちが過ごしている世界の1秒の長さを t と置こう。この t は永遠に使わない.

そして、地球の自転が限りなく止まった世界を考えてみてほしい。

例えば、1自転に86億4000万年、つまり、1秒が10万年になった世界だ。

1秒に10万年狂う時計は、その1秒に10万年かかるため、

理論上は10万年に10万年しか狂わない時計となる。

では10万で割ると、この時計は1秒に1秒しか狂わない時計となる。

これは素晴らしい。


ということは、1自転に7464京9600兆年かかる世界を考えてみよう。

さっきと同じ原理で行くと、この時計は「10万年に一秒しか狂わない時計」になるはずだ。

ああすばらしい、1秒に10万年しか狂わない時計でも、自転がほとんど止まってしまった地球ならば、10万年に1秒しか狂わない時計と同じ正確さを誇る・・・・・


すばらしい・・・・





・・・・って何を無駄なことを。

あーーあーー時間が無駄になってしまった、今日はもっとやりたいことがあったのに・・・・

それじゃあ今日はこの辺で~~

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